MyForrest 読みました::桜庭一樹
桜庭一樹さんの公式サイトがオープン!
9月11日付で桜庭一樹さんの公式サイト(http://sakuraba.if.tv/)がオープンしていました!
とてもきれいなサイトです。
桜庭さんはGOSICKのあとがきで有名なように楽しい文章を書かれる方ですから楽しみです。
私は丁寧で読みやすく流れのいい桜庭さんの文章の大ファン。

早速お祝いの書き込みをと思ったら掲示板に「連続投稿は時間をおいて」とか言われて書き込み出来ない・・・

この公式サイトによると9月から11月にかけてなんと3ヶ月連続新刊が出る!

『推定少女』
9月18日 ファミ通文庫刊
イラスト/高野音彦

三ヶ月連続刊行第2弾!
『GOSICK III ―ゴシック・青い薔薇の下で―』
10月9日 富士見ミステリー文庫刊
イラスト/武田日向

三ヶ月連続刊行第3弾!
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
     A Rolypop or A Bullet』
11月10日 富士見ミステリー文庫

富士ミスで新シリーズみたいですね。

ガールズガードを読んでファンになった身としてはGOSICK以降のブレイクぶりはうれしいかぎりです。
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「推定少女」読了
推定少女(ファミ通文庫)
桜庭 一樹出版社 エンターブレイン発売日 2004.09.18価格  ¥ 672(¥ 640)ISBN  4757719957bk1で詳しく見る オンライン書店bk1

今日仕事のついでにものすごく久しぶりに秋葉原へ行ったら、桜庭一樹さんの「推定少女」が早売りしていたので大喜びして買ってきました。!

発売前の紹介文などを読むとなんだかどこかで聞いたような設定だったので、どんな話になるのか心配していましたが・・・

よかった!おもしろかった!
先に挙げた、どこかで聞いたようないかにもライトノベルっぽい設定に関してはうまくまとめたとはいいがいたいけど、この作品はそういうところを読む話ではないと思う。

これはレーベルからして当然「AD2015隔離都市」「Girl’s guard」「赤×ピンク」という系譜に連なる作品なわけですが、このファミ通文庫の一連の作品は設定こそ様々に違えども根っこのところではつながっている気がします。
ならべてみると、同じ流れを共有しながらも桜庭さんの持つテーマが少しづつ作品を経るごとに変わってきているように見えて面白いです。
作家桜庭一樹が少し垣間見れるような気がして、他のレーベル作品にはない良さがあります。

最近ではすっかり桜庭さんはGOSICKの人という感じですが、正直わたしはGOSICKそんな面白いとは思わなかった。GOSICKファンの人には申し訳ないけど。
それなりにまとまっている話だとは思うけど、作り込みが甘い話だし。
キャラクター達はたしかに魅力的だけど、あまりそういうのには興味がないし。
あと、あとがき狙いすぎですよ桜庭さん!
確かに面白いんだけどもっと普通の作品への思いとかそういった話のが聞きたいよ。
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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない―A Lollypop or A Bullet
桜庭 一樹

前の記事で触れたようにこの1ヶ月は良作をたくさん読んだ。
その中でも「ネペンテス」「スクランブル」「和風Wizardry純情派」など傑作と言っていいものもありました。
しかしそれらもこの一作で吹っ飛んでしまった・・・。

富士見ミステリーレーベルではGosickなどエンターテイメントよりの作品を出していた桜庭一樹。しかし今作はもうひとつの「推定少女」と言えるでしょう。

巣籠カナと山田なぎさ、白雪と藻屑、電脳戦士と友彦。
しかしSF・ファンタジーだった推定少女とは違う。

敵は得体の知れない宇宙人なんかではない。
白雪の手にはデザートイーグル、藻屑は砂糖菓子の弾丸。
なぎさと藻屑の二人は町を出ることすらできなかった。
藻屑は白雪のようには消えたのではなかった。死んだ。

『この世界ではときどきそういうことが起こる。砂糖でできた弾丸では子供は世界と戦えない。あたしの魂は、それを知っている』


ぜひ一読を

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Go Forward <私的桜庭一樹論>
白翁さんの砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないレビューから

彼女の小説は物事をリアルに描こうだとか、なにかしらかの問題を打破しようだとか、そういう類の主張はまったく持っていません。存在する問題のすべてをただ茫洋と受け止め甘受して、その雰囲気に流されるために存在している作品群のような、そんな気がします。


と言う一言にちょっとだけ異議を。

確かにあきらめはあります。
なぎさが『砂糖菓子の弾丸では撃ちぬけない』と言うように。
この世の不条理に大切なものを奪われて、でもどうしようもないと。
でも。
このままでは終わりたくない。
もっと力が、強さが「実弾」があれば、変えることが出来たかもしれない。
守ってあげられたかもしれない。

この二つの思いは桜庭作品の主人公たち共通しています。
彼らは戦い続けている。
強さを求め続けている。
ここから抜け出すために。
誰かを「まもる」ために。
おそらくは救うことが出来なかった、過去の代わりに。

「推定少女」と「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」がそれまでの作品と変わっているのは、描かれているのがその過去の時点であることです。
桜庭作品の中でもっともとらえどころのない「推定少女」と、突然書きたくなって一瞬で書きかあげたという「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」。
このたぶん対になるであろう2作の痛みは、他のすべての作品の中にいろいろに形を変えて眠っている。
それはたぶん「GOSICK」のヴィクトリカと一弥の中にさえも。

それはもうワンパターンと言っていいくらい真摯でストレートであるというか、むしろまっすぐであらねばならないと言う願望にさえ思える。

たしかに答えはでていないかもしれない。
でも戦いは形を変えまだ続いている。
彼女の作品の登場人物は常に前進することをやめてはいませんよ。

無力さを痛感しながらもそれでも前に進むことを夢見続ける。
私にとって桜庭一樹とはそんな存在です。
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ロンリネス・ガーディアン <AD2015 隔離都市>
前の記事で桜庭さんの過去の作品について触れたので、その中でも割と入手困難な2作について紹介しようかと思います。
どちらも絶版な上に発行部数もそう多いとは思えず、手に入れる機会も多くないでしょうからネタバレはおそれずに書いています。
そういうのを気にする方はご注意を。

「AD2015 隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』
AD2015隔離都市(ファミ通文庫)
桜庭一樹著

出版社 アスキー
発売日 2000.01
価格  ¥ 672(¥ 640)
ISBN  4757206194

bk1で詳しく見る オンライン書店bk1


桜庭さんのデビュー作である第1回ファミ通 えんため大賞佳作受賞作。

成人後の致死率100%というウィルスが漏れだしたために、政府によって新宿周辺半径3kmはエアウォールという圧縮空気の壁によって隔離されてしまう。
まだ子供だった主人公の一樹は幼なじみの皐月と共に封鎖直後の新宿からの脱出に成功する。
その後別々の施設に入れられ、皐月と再会する事のみを希望に18歳になった一樹。
そんな彼を待っていたのは新宿を出た2年後、皐月があっけなく交通事故で死んでいたという事実だった。
それから2年。生きる拠り所を失い、荒れる一樹にある話が持ち込まれる。
「新宿に戻ってみないか?」
外界と閉ざされた新宿の中では自治組織が機能し始めていた。
それを探るスパイとして、実験段階にあるワクチンを投与した上で新宿に戻らないかという提案にのった一樹は戻る。
隔離された都市、年齢の順に死んでいくウイルスによって極端に平均年齢の下がった、隔離都市新宿へ。
そのひっそりとした街の、しかし治安の悪いことに驚いた一樹は「Guardian in shinjuku」を始めた。
ポリスが対応できない、脅かされた人々の相談にのり解決するガーディアン。
そんな中、彼は皐月の妹のリョウコと彼女のピティフル・チルドレンと呼ばれる養子である歩と悠菜に出会った・・・

まず状況として新宿ではウイルスによって大人から死んでいって、一樹の年齢というのは新宿では最長老の部類に入ります。
現にリョウコももう長くありません。
彼がガーディアンを始めた理由の一つは、そんな中で自分一人だけワクチンによって生き残ってしまうという事への罪滅ぼしだと語っています。そして自分が新宿から連れ出しておきながら、皐月を守れなかった事への後悔がある。

もう一つのキーワード「ピティフル・チルドレン」というのは、親がウイルスによって死んでしまった小さな子供たちを成人した生き残った人たちが引き取って育てるシステムのことです。
とくに感染時5歳以下だった子供には抗体が出来ていてウイルスに抵抗力を持っています。
あと数年後の新宿で生き残っていられるのは彼らだけ。
しかし親代わりとなる保護者も所詮は若い者ばかり。虐待も跡を絶たない。
実際に歩もとばっちりみたいな理由で殺されてしまうのです。

短い寿命、隔離された世界。
そこに住む者達は諦めきっています。
また街を隔離するためのエアウォールの影響で黒い雨が一年中降り続いていることもあり、住民は滅多に外出せずネットに作られたバーチャル新宿でのみ交流する。
そんな灰色の世界でただ一人、一樹はガーディアンとして戦い続ける。守るものとして。

この作品の中での一樹の努力は実っているとは言い難い。
結局間に合わず、歩は殺され、その犯人に復讐を果たしたのはリョウコだった。
それでも。

あとがきから
『ただ、どんなジャンルで書くとしても、一貫してテーマに挙げたいと思っていることがあります。
それは、人間は変われるということです。 
 −中略−
つまりね、本文にある……

必ずそうなる。
いつまでもこのままじゃない。
なんだって変わっていくんだ。

ということが、今回まぁ、言いたかったわけです。』 
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