2006.09.27 Wednesday
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テンポがよく、それでいて重みのあるガンアクション。
一人称主人公の内面の吐露。
やや過剰気味ながらもしつこくはなく、愛のある銃に関する蘊蓄。
単なるガンアクションものに終わらないのは、どこかしらハートを感じさせるからでしょう。
第一部と第二部の間に断絶を感じますが(この構成は最初から意図したものだったのか、それとも途中での急激な方向転換の産物なのか)、全体として新人作品であるということを置いておいてもレベルの高い作品ではないでしょうか。
私は好きではありませんが。
少女に人を殺せと選択を迫る大人が許せない。
銃という力に魅入られていく少女がやるせない。
ことさらこう感じてしまうのは、たまたま円環少女シリーズを再読した直後だったからでしょうか。
刻印魔導士という立場上、また自身のプライドのためにも戦うことから逃げられないメイゼル。
仁はそんな彼女の事情を知りながら、それでも彼女を殺させない、彼女に人を殺して欲しくないと願う。
それは自分勝手な思いこみかもしれないと思いつつも、そうなってしまったらここは本当の地獄になってしまうと。
そんな二人のあとでは、この作品の大人達が紅花に誘導する生き方を肯定などしたくない。
この作品の大人達は、少女にも自分たちと同じ血と硝煙の人生を歩ませることに何の疑問も持たない。
でも、それでいいのか?
あなた達の戦場と、彼女の行くべき戦場を同じにしていいのか?
生きるために誰かを殺さねばならない、生きるために殺し続けなければならない世界に子供を放り込んでいいのか?
今の彼女に、殺すと言うこと、相手の命を奪うと言うこと、相手の人生を背負うと言うこと、それを負わせていいのか?
黒田、中島、そして工藤。
3人とも卓越した戦闘力の持ち主だが、その力を自分の戦闘本能を満たすためにしか使わない。
誰も、誰かのために戦うことをしない。
いや、一人だけいた。
少女のために戦った人が。
しかしその彼女は唐突に物語から強制排除され、残ったのは抜け殻だけだったが。
