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荒野の恋
4757722893荒野の恋 (第1部)
桜庭 一樹

エンターブレイン 2005-05
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いい、とてもいいです。
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」のあといったいどういう風に行くのか気になっていましたが、その流れを引き継ぎつつ思春期の恋とそして目覚め行く性を描いて鮮烈です。

中学に入学したばかりの山之内荒野、子供ではいられない、でも大人になることにもためらいを覚える、そのなかでの初恋。
女性として成長しつつある自分のからだ、それにとまどいをおぼえるこころ。
だんだんと見えてくる大人たちの裏側。

ああ〜、もう身もだえして赤面して切なくなってにやりとして、そして時折胸の底がヒヤリとするような。
読んでるとそんな感じで、もうたまりません。

桜庭さんは雰囲気というかそれを超えた空気を描くのがうまい。
そう、空気って匂うんですよね。物理現象としてのにおいではなくてもっと感覚的な生理的なにおい。
推定少女の「柿の匂い」というのも強烈でしたが、荒野の父親とそれの周囲の女性たちの醸し出す、すえたような、よどんだような愛憎と性の発する空気の匂いの表現もすばらしい。

桜庭さんの以前の作品で恋愛についてはほとんどふれられないっていうか「好きってどういうことかわかんない」って感じが多かったので、今回恋愛ものと聞いてどんな作品が出てくるか楽しみでした。
荒野の「恋」そのものについてはまだまだ始まったばかり(三部作ですよ!三部作!)ですが、今後の展開に期待大!
| 読みました > 桜庭一樹 | comments (0) | trackbacks (13) |
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